アルザスワインの高貴4品種は、全て特長が異なるといわれています。この中でも香りが華やかで個性的な、通に好まれる品種の、ゲヴェルツトラミネールについてその魅力を探ってみましょう。

アルザスの「ゲヴェルツトラミネール」とは?

ゲヴェルツトラミネールは、白ワイン用のブドウ品種です。
白ワイン用ブドウ品種はさまざまな品種がありますが、シャルドネや、ソーヴィニョン・ブランなどに比べると、知名度はそこまでは及ばないブドウ品種です。
ブドウの粒は小さく、果皮はグレイッシュピンクです。春先の芽吹きが早いため、霜害にあいやすく、栽培が難しいとされています。
この舌を噛みそうな長い名前の「ゲヴェルツトラミネール」のゲヴュルツとは、ドイツ語で「スパイス」という意味で、このブドウがスパイシーであることからきている名前です。
このブドウ自体が、その香りだけでゲヴュルツトラミネールとわかるほどの個性的な香りがする、といわれています。

ゲヴェルツトラミネール、一体どこからきたのか?

イタリアにトラミナーという白ワイン用ブドウ品種があります。
トラミナーは、イタリア・南チロル地方の村Traminに由来すると言われていますが、そのルーツは定かではありません。
長い歴史を持っているブドウ品種の一つで、ここから派生しているブドウ品種は、世界的に人気があり、多く植えられています。
ゲヴェルツトラミネールの始まりは、イタリアのトラミナーが、近世以降ドイツのファルツを通って、フランスのアルザスやジュラ地方へ渡り、さらに北イタリアの方から持ち込まれたという説があります。
そのなかで、とりわけ香り高いものを「スパイシーなトラミナー」という意味のゲヴュルツトラミネールと呼ぶようになったと言われています。

アルザスのゲヴェルツトラミネールから生まれるワインの味わいは?

ゲヴュルツトラミネールは「ワインの香り」という意味ではかなり多彩で、力強いアロマを感じさせる白ワイン品種です。
ライチやトロピカルフルーツの香りがすると言い表されます。
特にどの方も迷わず「ライチ!」といわれる程のはっきりとした香りで驚かれる方もいらっしゃるようです。
ライチの香りをメインとしながら、パッションフルーツなどトロピカルフルーツ、バラの花、かんきつ類、スパイスなどの香りが混然一体となり、複雑で奥行きのある、個性的な香りを楽しむことができます。
そして名前にもなっているように、味わいがスパイシーであることも特長です。
ゲヴュルツトラミネールのワインには、辛口と甘口の2タイプがあり、甘口には、ヴァンダンジュ・タルディヴやセレクション・ド・グラン・ノーブルなどのワイン愛好家を魅了する甘口のデザートワインがあります。

ゲヴェルツトラミネールはお料理では何と合う?

中華のコース料理で、酢豚が出てきた場面で、このゲヴェルツトラミネールと合わせたレストランがありましたが、笑ってしまうほどよい相性で、全体のバランスが上手くとれる白ワインということも印象に残りました。
またお肉のメニューだけでなく、お料理を選ばないところにも、懐の深さを感じる品種といえそうで、是非一度トライしてみていただきたいワインです。